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デング熱
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デング熱 Dengue Fever
デング熱は蚊に刺されることで感染・発症する病気です。デングウイルスは主に昼間活動するネッタイシマ蚊(エーデス蚊)によって媒介されます。デング熱患者の増加は温度上昇と雨量の低下に伴った蚊の発生に関連しており、汚染地域ではおよそ5年周期で流行しています。シンガポールでは1998年に流行しました。
デング熱はデングウイルスによって引き起こされ、ウイルスには4つの異なる型があります。従って1つの型にかかった場合、その型に対しては終生免疫ができますが、他の型への免疫は成立しないため、他の型には感染する可能性があります。
シンガポールでは全く免疫のない成人が増加しています。またヒトからヒトへの伝染はありません。予防接種は開発されていません。
●デング熱の症状
潜伏期間は3〜7日程度。突然の38.5℃以上の発熱で始まり、倦怠感・頭痛・眼窩痛・筋肉痛・関節痛を伴います。発症後、3〜4日後に胸部・腹部に発疹が出現し、手足に広がります。症状は1週間前後で消失し、90%以上の患者は後遺症なく回復します。
●デング熱の診断方法
血液検査(白血球減少、血小板減少)、デングウイルスに対する抗体検査、デングウイルスの遺伝子検査があります。
●デング熱の治療方法
発熱・痛みの対症療法(解熱鎮痛剤)が中心ですが、全身倦怠感、食欲不振が強いため容易に脱水状態になります。バファリン、ボルタレン等の解熱鎮痛剤は血小板をさらに減らす恐れがあるので安易に使用しません。市販薬のパナドールは安全です。
●デング熱の予防方法
蚊の侵入を防止するための網戸の設置や蚊に刺されないためにできるだけ長ズボンを着用します。半ズボン、スカートの時は蚊よけスプレーを使用すると良いでしょう。
●デングの蚊に刺されないようにするための注意点
特に午前中の蚊に注意してください。特に長ズボンをはくべき場所としては ゴルフ場、大きな公園、動物園などです。コンドミニアム内の公園などは蚊駆除ができているところも多いですが、「やぶ」には近づかないようにしてください。蚊を発生させないことも大切です。植木鉢などに雨水を溜めないように注意してください。
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手足口病
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手足口病 Hand, Foot, and Mouth Disease
手足口病はヒトからヒトに感染(接触・飛沫感染)する病気です。潜伏期間は3〜7日、感染者は5歳以下が90%以上で、特に1〜3歳が感染のピークです。
色々なウイルスで手足口病は引き起こされ、何度も手足口病になることもあります。シンガポールでも気温の上昇とともに、幼稚園などでの集団感染が報告されていますが、軽い症状で治まっています。
シンガポールでは法令により手足口病になった場合、幼稚園などへの登園が7日間禁止になります。
●シンガポールで手足口病が問題になる理由
手足口病の流行中に急性脳炎などにより急死した小児例が、マレーシア(1997年)・台湾(1998年)で多数見られているからです。また大阪でも心筋炎合併例が集中して報告されたことがあります。
●手足口病の症状
手、足、口に水疱性の発疹が出現します。37.5〜38℃の発熱があり、軽い下痢・腹痛も見られます。99%以上は自然に軽快しますが、まれに心筋炎、脳炎、髄膜炎といった合併症を引き起こします。
●合併症を疑う症状(発疹の初期2-3日間)
元気がない。 頭痛・嘔吐がする。 38.5℃以上の高熱が2日以上続く。 これらの症状が見られたら合併症を疑う必要があります。
●手足口病の感染経路
手指を介した接触感染と飛沫感染でうつります。
1. 口から入ったウイルスが小腸で増殖。・・・・・・・・・軽度の下痢、腹痛
2. ウイルスが血中に出現し全身に拡がる。・・・・・・・・・37.5℃〜38℃前後の発熱
3. ウイルスが皮膚表面に現れる。・・・・・・・・・水疱性発疹
4. 小腸で増えたウイルスは便中に約1ヶ月前後排泄されます。
●予防法
外出後、食事前、トイレ後の「手洗い」と「うがい」が大切です。
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夏カゼ・ヘルパンギーナ
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夏カゼ・ヘルパンギーナ
具体的な例では次のような状況が多いのではないかと思います。
夕方、急に熱が上がり、赤ちゃんは機嫌が悪くなります。何か飲ませようとしても、嫌がります。夜中には熱が40度近くなり、おかあさんは不安になります。おとうさん、おかあさんも寝不足で心配な一夜を過ごしますが、朝には、夜の高熱がウソのように下がっています。しかし機嫌の悪いのはそのままです。 朝一番で小児科に連れてきます。診察で口の中を見ると、奥の粘膜が真っ赤になり、中心部がえぐれて、とても痛そうです。医師は言います。「ヘルパンギーナです。夏かぜのひとつですね。ノドの痛みも徐々によくなっていきます。アイスクリームなど冷たくて、のどごしがいいものを食べさせると楽になりますよ。」
ヘルパンギーナの熱は、ほとんど一晩で下がってしまいますが、2〜3日続くこともあります。少し解熱剤を使いますが、基本的には自然に治ります。
以下にヘルパンギーナについて簡単に説明します。
特徴 発熱が3日間、のどの痛みが7日間ぐらい続きます。
症状 38〜40 ℃の発熱、のどの痛みで始まり、のどの奥に小水疱が生じます。破れて小潰瘍を形成することもある。発熱期間は平均3日。下熱後にも口腔内に小潰瘍を生じ、痛みを強く訴えることも。
原因 コクサッキーAウイルスによる咽頭の感染症である。ウイルスの排泄は発症後7日間以上の長期に及びます。
感染様式 唾液を介した飛沫感染です。
潜伏期間 3〜7日。
好発年齢 4歳以下の乳幼児がほとんどですが、ときどき年長児や小学生(低学年)にも見られることがあります。
治療 痛みが強いあいだは殆ど食欲がないため、水分を少しでも補給するように心掛ける。すっぱいもの、辛いものなど刺激の強いものは避け、柔らかい食事を摂らせるなどして脱水に注意してください。発熱のため食欲がないなら、解熱薬を用いる。
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マラリア
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マラリア
マラリアの病原体は原虫(寄生虫の一種)で、ヒトに疾患を起こすのは熱帯熱マラリア原虫、三日熱マラリア原虫、卵形マラリア原虫、四日熱マラリア原虫の4種類です。熱帯熱マラリアは迅速かつ適切な対処をしないと、短期間で重症化あるいは死亡に至る危険があります(重症マラリア)。マラリアは東南アジアや南アジア、パプアニューギニアやソロモンなどのオセアニアでの発生が多く見られます。
マラリアの感染の仕組み
マラリア原虫は、媒介動物であるハマダラカの唾液腺に存在し、メスのハマダラカが産卵のためにヒトから吸血を行います。その際に唾液を注入するので、体内に原虫が侵入することができるわけです。血中に入ったマラリア原虫は45分程度で肝臓の細胞内に取り込まれて増殖し、肝臓細胞を破壊して血中に遊離されます。その後は赤血球に侵入し、増殖して赤血球を破壊し血液中に放出され、また新たな赤血球に侵入して上記のサイクルを繰り返します。三日熱マラリア原虫と卵形マラリア原虫の場合には、肝細胞内で直ちに増殖を開始することなくしばらく潜んでしまう休眠原虫も形成され、これが後になって増殖を開始して血中に放出されると再発を生ずることになります。
マラリアの病態
流行地で生まれ育ち、何度もマラリアにかかって、多少の免疫を得ている者(semi−immune)では発熱などの症状が軽度か、みられないこともあるが、日本人のように流行地に住んでいない者では免疫が得られず(non−immune)、発熱は必発です。発熱には殆ど悪寒を伴います。発熱にともない、倦怠感、頭痛、筋肉痛、関節痛などがみられることも多く、時には発熱以外に腹部症状すなわち悪心・嘔吐、下痢、腹痛や、咳嗽がみられることもあります。熱帯熱マラリアで重症化すると脳症、腎症、肺水腫、出血傾向、重症貧血などの種々の合併症を生じ生命の危険にさらされることもあります。
マラリアの治療法
三日熱マラリア、卵形マラリア、四日熱マラリアでの急性期治療としてはクロロキン(古くから使用される抗マラリア薬で流行地ではスーパーマーケットでも売られています。)が有効です。三日熱マラリアと卵形マラリアの場合、急性期治療が成功した後にプリマキンというお薬を使用して肝臓に潜む休眠原虫を殺滅する根治療法を行うと再発がありません。熱帯熱マラリアではクロロキン耐性(クロロキンが効きにくい性質)が進行しているので、クロロキン以外の薬剤、メフロキンを用いるべきです。しかし、タイ・カンボジアあるいはタイ・ミャンマーなどの国境地帯での感染の場合、メフロキン耐性が増えていることから注意が必要です。
マラリアの予防
予防の三原則は、1)蚊にさされないようにすること、2)薬物予防(予防的にクロロキンを服用すること)、3)スタンバイ治療(マラリアが疑われるときに自らの判断でメフロキン等の抗マラリア薬を服用すること)ですが、2)と3)は状況を十分に検討して、抗マラリア薬の副作用を上回るメリットがあると判断される場合に行う、いわばオプションと考えるべきものです。私見(ケニア、タイでの医療従事経験から)としてはマラリア流行地域に入る1週間前からクロロキン予防内服を行い、さらにスタンバイ治療薬として メフロキンを携行し発熱等のマラリア様症状が出た時に服用するというのが最良の方法と考えます。もちろん、薬物服用に関しては医師と必ず相談していただく必要があります。
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